住宅ローン金利の上昇に加え、食費・光熱費・教育費などの負担が増え、「これまでどおり返済を続けることが難しくなった」というご相談が増えています。
住宅ローンだけでなく、固定資産税や住民税を滞納し、自宅に差押えの登記が入ってから相談されるケースもあります。差押えを受けても、直ちに退去しなければならないとは限りません。関係する金融機関や行政機関と調整し、任意売却できる可能性もあります。
この記事では、住宅ローンと税金の支払いが難しくなった所有者からの相談を想定し、確認事項と選択肢を対話形式で解説します。
※以下は一般的な相談事例をもとにした架空のケースです。実際の対応は債権者、滞納額、差押えの種類、物件価格、住宅ローン残高などにより異なります。
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「自宅が差し押さえられた」と相談を受けたら
相談者
住宅ローンの返済が厳しくなっています。役所からも書類が届き、自宅が差し押さえられたようです。もう売却できないのでしょうか。
担当者
差押え後でも売却できる可能性はあります。ただし、通常の売却と違い、住宅ローンの金融機関と、差押えをした行政機関などの協力が必要です。まず「誰が、何のために差し押さえたか」を確認しましょう。
金利上昇で住宅ローンの負担はどう変わったか
相談者
変動金利で借りました。以前より金利が上がったという通知が来ています。
担当者
2026年10月20日時点で、日本銀行は無担保コールレートを1.25%程度で推移させる方針です。金融機関の住宅ローン基準金利も上昇しています。ただし、実際の適用金利や返済額の変更時期は契約ごとに異なります。
借入残高4,000万円・残期間35年の返済例
| 適用金利 | 毎月返済額の目安 |
|---|---|
| 年0.7% | 約10万7,400円 |
| 年1.2% | 約11万6,700円 |
| 年1.7% | 約12万6,400円 |
| 年2.2% | 約13万6,600円 |
※元利均等返済による概算です。実際の返済額は借入残高、残期間、返済方式、ボーナス返済などで異なります。
税金を滞納して差押えを受けた場合
相談者
食費や教育費も上がり、固定資産税を後回しにしてしまいました。役所には何と話せばよいでしょうか。
担当者
通知を放置せず、納税通知書と家計の収支が分かる資料を用意して、所管窓口へ納税相談をしてください。一定の要件を満たせば、納税の猶予や換価の猶予が認められる場合があります。
差押えがある物件は売却できる?
相談者
買ってくれる人が見つかれば、そのまま売却できますか。
担当者
買主を探すだけでは完了しません。所有権を移転するため、決済までに抵当権や差押えを解除できる見通しが必要です。売却代金を誰へ、いくら配分するかを整理して事前協議します。
完済できない場合は任意売却を検討
相談者
売却しても住宅ローンが残りそうです。それでも売却できますか。
担当者
金融機関が売却と抵当権の解除に同意すれば、任意売却できる可能性があります。ただし、売却後の残債が自動的になくなるわけではありません。返済方法の協議が必要です。
住み続ける選択肢も先に検討する
相談者
できれば、すぐに自宅を売らずに住み続けたいです。
担当者
収入減が一時的で回復の見込みがあるなら、借入先へ返済期間の延長や返済方法の変更を相談できる可能性があります。滞納前、または滞納期間が短いうちの相談が重要です。
競売開始決定が届いた場合
相談者
裁判所から競売開始決定という書類も届いています。まだ間に合いますか。
担当者
任意売却を検討できる場合はありますが、期限が限られます。入札が進む前に債権者と合意し、売買代金の決済と競売取下げまで進める必要があります。書類の日付を確認し、早めに相談してください。
相談時に用意したい資料
- 住宅ローンの返済予定表
- 金融機関・保証会社からの通知
- 税務署・自治体からの督促状、催告書、差押通知書
- 裁判所から届いた競売関係書類
- 税金、管理費・修繕積立金の滞納額が分かる資料
- 不動産の登記事項証明書と購入時の契約書
- 直近の収入・毎月の支出が分かる資料
すべてそろっていなくても相談できます。まず、届いている書類と期日を確認することから始めます。
考えられる4つの方向
- 自宅を維持する:返済条件変更と納税相談を行う。
- 通常売却する:売却代金でローン・税金・経費を支払える場合。
- 任意売却する:完済できない場合に債権者の同意を得て売却する。
- 法律・債務整理の専門家と連携する:複数の債務があり、売却だけで生活再建が難しい場合。
まとめ|差押え後も、状況整理を急ぐ
金利上昇や物価高で返済が難しくなり、税金まで滞納してしまうことは、誰にでも起こり得ます。重要なのは、通知を放置せず、住宅ローン残高、滞納額、債権者、競売の期限、不動産価格、売却後の生活費を整理することです。
EXELIONでは売却を急がせるのではなく、数字と期限を確認し、住み続ける方法、通常売却、任意売却などを比較してご案内します。
出典・確認日
確認日:2026年10月20日
- 日本銀行「金融市場調節」
- 日本銀行「金融政策に関する決定事項等 2026年」
- 三菱UFJ銀行「住宅ローン」
- 国税庁「国税を期限内に納付できないとき」
- 東京都主税局「納税が困難な方に対する猶予制度」
- 裁判所「担保不動産競売」
※個別の法律・税務・債務整理については、内容に応じて弁護士、司法書士、税理士、金融機関、税務署または自治体窓口へご相談ください。



